地震力
地震動の加速度により構造物などに作用する力のこと。詳細には、振動学的には慣性力といい、質量mに加速度aを乗じたmaがそれに相当する。加速度と逆向きに力が作用する。ただし、加速度の値は、時間とともに変化するので、大きな加速度であれば大きな力が作用するが、時間的に一瞬で変化してしまうような地震動の成分(高周波数成分、高振動数成分などという)の方が高い加速度を示す傾向にある。地震力は瞬間的に大きいが、すぐに小さくなってしまう場合や、構造物が大きく変形して壊れる前に、逆向きの地震動が作用する場合は、構造物は壊れない。近年、地震動の観測網が整備され、また、観測機器の精度が向上したこともあり、従来では考えられないような2000galを超えるような加速度が測定されることもあるが、必ずしも構造物の被害が多くはないのは、こういった理由と考えられている。(高い振動数の波は、大きな構造物に入りにくいという入力損失とよばれる現象も関係していると考えられる。)構造物に作用する地震力は、地面の加速度a1と、構造物自体が揺れている加速度a2の和で定まる。したがって、地面の加速度の値だけではなく、地震動の周波数などの成分、構造物の揺れやすさ(固有周期)によって定まる加速度a2などが、密接に関係して、構造物に作用する地震力が定まることになる。
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